【留学お役立ち情報!】アイルランドの経済(物価)について。【Ireland留学】
アイルランドの経済について。
『ケルトの虎』経済から、一気に『リーマン・ショック』へ。原因は”ユーロ”導入?
1990年代半ばから『ケルトの虎』経済と呼ばれる高成長が続きましたが、1999年のユーロ導入による”不動産バブル”によって、2008年『リーマン・ショック』が引き起こされます。
これを機に高成長(『ケルトの虎』経済)は崩壊し、経済危機に陥ったとみられているようです。
支援プログラム導入から脱却までの道のり。
2010年末にEU/IMF財政支援プログラムを受け入れて後は、増税・社会福祉費削減等の財政改革を行ったことに加えて、バブルの影響が少なかった外資系企業が、アイルランド経済の回復に大きく寄与したことから、2013年12月に同支援プログラムからの脱却を果たしました。
欧州一の経済成長率を達成。
その後、アイルランドは2014年から4年続けて、欧州一の経済成長率を達成しています。
近年は、そのマクロ経済状況は良好だと評価されていますが、こういった経済成長率を維持できたのは、英国と米国といった大国への貿易依存度が高いことも挙げられることから、この10月末に控えている英国の『Brexit-ブレグジット-』(EU離脱)の交渉や米国の経済政策の動向などには、注視しているようです。
アイルランドのGDP(国内総生産)。
GDPとは、1年間に同じ国に住んでいる人々によって、新たに生産されたモノ・サービスの付加価値のことで、つまり国内で商品を買ったり家を建てたりして使われた『お金の総計』にあたります。
経済成長率は鈍くなったものの、失業率も低めに。
近年の経済成長率は前年度よりやや鈍化の傾向で、2018年は6.8%、2019年の見通しは4.1%。
GDPは3,727億ドル、1人当たりのGDPは76,099ドル(2018年IMF推計)。
2013年の13.8%以来、年々下がってきている失業率については、5.7%の前年に続き、今年度(2019年)も5.3%とさらに低くなる見通しです。(経済成長率、失業率は、共にIMF推計による)。
現在の主要産業は、『金融』、『製薬』、『食品・飲料』。
牧畜業で盛んですが、産業の工業化によって、農業の重要度は低下し、工業はGDPの46%、輸出額の80%、雇用の29%となっています。化学薬品や機械部品の多くが、イギリス、アメリカ、ドイツ、ベルギー、フランス、オランダ、イタリア、スペインに輸出されています。
“現時点”での通貨はユーロ。
物価の上昇も抑え気味。
物価上昇率は下落の見通しで、前年の2018年は0.8%、2019年は0.4%となっており、2013年の0.3%の水準にまで接近しているようです(物価上昇率も、IMF推計)。
物価の高い都市ダブリン。
世界の主要都市における調査によると、アイルランドの首都ダブリンは、22番目に物価の高い都市で、2003年度の調査から2位上昇しているようです。EUの中でもルクセンブルクに次いで、アイルランドは1人あたりのGDPが大きい国で、世界においても4位にランクイン。
通貨について。
アイルランド島では2種類の通貨が使用されており、公式通貨は、”ユーロ”を導入しています。
(現地通貨は”ポンド”)
2016年11月時点では、1ユーロ=約120円。両替は空港、銀行、街中の両替所でできます。
クレジットカードの利用度は日本より高め。
VisaとMastercardが各地で利用できます。American ExpressカードとDinersカードは受け付けられない場合があるようですのでご注意を。
ATMはほとんどの銀行と街中にあり、クレジットカード・デビットカードが利用できます。
(※北アイルランドは、主要観光地などを除いて、ユーロではなくポンドを適用しているので要注意)
主要貿易品目と相手国について。
主要貿易品目(2018年/国連貿易統計)。
輸出…化学品(薬品等)、機械(自動車を含む)。
輸入…機械(自動車を含む)、化学品(薬品等)。
総貿易額と、主要貿易相手国(2018年/出典:国連貿易統計)。
輸出先(1,670億ドル)…米国、ベルギー、英国。
輸入先(1,069億ドル)…英国、米国、フランス。
“輸出入”共に、母国語が英語である、お隣の英国と米国が、主要貿易相手国としては不可欠のようです。
日本から見た、アイルランドとの経済関係。
主要貿易品目(2018年/出典:財務省貿易統計/※サービス貿易を除く)。
輸出相手としては、第13位(EU28カ国中)。日本から主に輸出しているのは、医薬品、自動車等。
輸入相手としては、第5位(EU28カ国中)。日本が輸入しているのは、主に光学機器(コンタクトレンズ等)、医薬品等で、輸入超過の相手国。
対アイルランド貿易額は基本的にマイナス推移。
2012年には輸出で704億円、輸入で3,533億円と、その輸出入の差異は-2,829億円だったのに対し、2018年には輸出で1,188億円、輸入で7,607億円と、その輸出入の差異は-6,419億円。
この7年間だけで、2倍、3倍もの開き(しかもマイナス推移)が出る年があることが分かります。
投資に見る両国の相互関係。
日本からは、アイルランド政府が企業誘致を優先する分野であるICT、製薬、金融分野向けの投資が多いようです。
アイルランドからの日本への投資は、主にICT関連に行われているようです。
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